授業評価 - 2009年度秋学期 ドイツ語UB

 
私が担当する授業の受講生のみなさんから寄せられた感想・提案・意見、それに対する私のコメントを公開します。
 
2009年度秋学期 ドイツ語UB
 
回答数: 22
教科書: 大谷弘道 『ドイツ人を知る9章+1』 (三修社)
 
1. 以下、選択肢のうちから、自分の意見に近いものに○印をつけ、そう回答する理由やその他コメントを添えてください。
1) 教科書の内容は学習レベルとして適切でしたか?

  @はい・・・19
  Aいいえ・・・3
理由・コメント
○少し辞書をひけば訳せるレベルだったので。
○少し難しいぐらいでちょうど良かった。やりがいがあった。
○易しすぎず、難しすぎず、ちょうどよかったと思います。
○文法や単語もそこまで難しいものではなく、難しいものには横にヒントなどがあってよくわかった。
○一年次に習ったことと知らないことが半分ずつで、基礎の確認と、応用練習ができた。
○内容がドイツの文化だったので、ドイツのことがよくわかって良かった。
○適度に長文も入っていてよかったと思います。
○例題も豊富で、ドイツ語のいろいろな表現(言い回し)が覚えられた。
×自分には多少レベルが高かった。
×冬休みなど誰にも質問できないとき、ひとりで取り組んでみるには難しいと感じた。
×もっと難しいものでも良かったと思う。
【その他】 小説読解をしてみたかった。
教員より
 今年度の「ドイツ語U」は「異文化理解・異文化体験」をテーマとしました。そのため、教科書としてはドイツ社会の習慣・文化・価値観・社会のルールなどを扱ったものを指定しました。それらを精読することを通して、私たちの国・日本の文化・価値観と比較し、日本文化を“外からの視点”で見つめなおすきっかけとしてもらいたいと願ったものです。
 たしかに、みなさんが一年次に習ったドイツ語文法はそれで終わりではなく、実際の運用レベルで用いる文法はまだ先があります。その意味で、もっと先の、中級・上級のドイツ語文法を知りたいという意見もあったのだと思います。そうしないと、より高度で複雑な文章を読むのに多少苦労することになります(たとえばドイツの法規や新聞の論説などを読むのには、複雑な文法や文構造の解読に慣れていなければならないでしょう)。ですから、小説など、ひとつのテキスト(しかも、ずっと文脈の流れのあるもの)を読んでみたいという意見はとても大切です。これにつきましては、2010年度には予定できていませんが、2011年度にはゼミ(演習;2単位)の形で開講したいと思っています。現在2年次生のみなさんにとっては在学最後の年(4年次)に開講できる予定ですので、就職活動中の忙しい最中かもしれませんが、ぜひそのときはご参加ください。
 教材は、日常生活・社会生活に密着した語彙を中心に、知っておくと便利な表現の型がいろいろと提示され、特に【副文】を重点的に学習できたのが良かったですね。副文が使いこなせると、ずいぶんと豊かな表現が可能になるという実感をもってもらえたと思います。

 
2) 教員が配布した資料は、内容や分量、また読みやすさの点で理解の助けになりましたか?
  @はい・・・20
  Aいいえ・・・2
理由・コメント
○音楽を聴くプリントは、知っている単語もあり、分かりやすかった。
○歌詞のプリントが、ドイツ語理解に役立った。
○量は少なかったが、ちょうど分からなかったところについての解説があり良かった。
○受動態のプリントはわかりやすかった。
×文法をもっと詳しく説明してほしかった。
×プリントの中にある練習問題の答えがわからないまま進んだのが多かった。
教員より
 毎回の最初に聴いた音楽は、概ね高評価をいただいているようです。音楽の歌詞をみると、同じ題材を描いたものでも、日本人とは描きかたが違っていることがわかったと思います。歴史・地理的差異・宗教の違いなど、文化・精神的な背景が違ってくると、世界観も違ってくるということです。語彙(受動的な語彙)を増やすという意味でも、歌詞は有効ですね。
 他方、文法解説プリントなどの授業内容そのものの補助資料は、たしかにあまり多くは提供できませんでした。どの教科書もそうですが、紙幅の関係で、やはり必要な情報のすべてを掲載できるわけではありませんので、教科書にない文法解説などは、教員のほうで補足プリントを作ることが重要です。もっとキメ細やかに補足資料を作成するべきだったかもしれません。教科書を進めるのに手一杯で、単語の習熟度テストなどもできませんでした。
 春学期には比較的頻繁に活用したオンライン学習支援システムを秋学期にはまったく使えなかったのも反省点です。

 
3) 教科書を進める速度は良かったですか?
  @はい・・・19
  Aいいえ・・・3
理由・コメント
○わからない単語などが多いので、ゆっくり進んでよかった。
○細かく教えてもらえたのでわかりやすかった。
○自分たちの理解度を確認しつつ進めてもらえた。
○ひとつの単元を深くできたので理解しやすかった。
×もう少し速く進んでも大丈夫だった。
×教科書がなかなか進まないぶん、課題で補完した感じが否めない。
教員より
 秋学期は特にクリスマスカードの取り組みや、またドイツ語圏のクリスマスを紹介する時間を多くとったこともあり、教科書の進み具合は決してスムーズであったとはいえないですね。その分、ひとつの単元を深く徹底的に学習して、一つのテーマ(異文化理解に関するテーマ)について習熟することはできるのですが、ある程度の数の単元を見なければ、より多角的な異文化理解にはならないわけですので、その意味ではこの教科書のより多くの単元に触れる必要がありました。その部分を、たしかにご指摘のように課題(宿題・レポート)として自習学習で補っていただいたことは事実です。教室で対面式でみなさんの課題への取り組みを補助できたわけではないぶん、提出していただいたレポートはできるかぎり細やかに添削したつもりです。みなさんのレポートを拝見すると、単に設問への解答に終始するのではなく、単語を調べて単語リストを併記したり、名詞(冠詞)のところに「男性名詞・4格」などとメモ書きをされたり、日本語に翻訳する課題ではないところも自主的に日本語に訳されたりして、設問以上の取り組みをされていました。教室内での限られた授業時間内での解答ではなかなかそこまでの取り組みはできませんので、みなさんがみなさん自身の理解度にあわせて、工夫されたレポートを作成くださったことを担当教員としては高く評価しています。
 
4) パソコン教室を使用したことは、授業を受けるのに役立ちましたか?
  @はい・・・21
  Aいいえ・・・1
理由・コメント
○映画鑑賞や音楽鑑賞のときに役立った。
○わからないことをすぐに調べながらできるので良かった。
○わからない単語を調べるのが簡単だったし、参考資料も参照モニターで見やすかった。
○オンライン学習支援があって良かった。
○画面を使うことで、ドイツという国についての理解が深まった。
○映像などを使った授業はとても新鮮で楽しかった。
×音楽や映像を鑑賞するにはよかったが、黒板の字が見づらかった。
教員より
 少し受講人数の割りには教室が大きすぎた気がします。そのため、みなさんが座る席によっては黒板まで遠かったかもしれませんね。もっと全体的に前に寄って座ってもらうようにこちらも指示すべきでした。座席についてうまく指示できなかったことが反省点です。しかし、異文化理解をテーマとした授業のためにパソコン教室を利用したことそのものは評価いただいているようですね。実際、ドイツ人に送るメールを教室で作成できたり、文面に書くための情報やデータを必要におうじてその場でオンラインで調べられたのは良かったと思います。
 今後は、他のパソコン教室に空きがある場合には教室変更を届け出るなどして、受講人数に合ったサイズの教室で授業ができるように工夫します。

 
5) 授業の席の座りかたは、どのように座るのが学習モチベーションを高めると思いますか?
  @教員が座席を指定して、その固定席のままでいく・・・0
  A教員が座席を指定したとおりに座るが、ときどきその座席指定を替えてもらう・・・3
  B毎回、完全に自分たちの自由に座る・・・12
  C原則自分たちの自由に座るが、ときどき教員の指定に従って座ってみる機会も混ぜる・・・7
理由・コメント
Aいろいろな人と話したり意見を交換しあえるのはおもしろいと思う。
Aいつも同じ座席だと、同じ人としかコミュニケーションがとれないから。
B今年度が完全自由な座席で、それで問題がなかったから。
B自由がいい。
教員より
 本授業の本年度の学習テーマは、口頭コミュニケーションというよりはむしろドイツ語ライティングおよびリーディングで、口頭練習の時間を十分には提供できなかったと思っています。これが、もっと口頭コミュニケーションを意識した授業であれば(2010年度のドイツ語Uは、ドイツに留学・ドイツを旅行するときに役立つ会話練習をします)、もっとペアで座ってもらうことをより強く指示することになるでしょう。みなさんの希望としては「毎回自分たちの自由に座る」というのが優勢ですが、たまには席替えゲームなどで違う人と会話ができるような機会を用意することも織り交ぜてみます。
 
6) 授業中のペア練習は、その回数や練習内容の面で効果的でしたか?
  @はい・・・14
  Aいいえ・・・7
  無回答・・・・1
理由・コメント
○重要構文を質問と答えの両方を話すことで覚えることができた。
○発音や読みかたなどをお互いに指摘しあって確認することができた。
○2人で考えることで正解を導くこともでき、理解を深められた。
○相互理解に役立ったと思う。
×そうでもなかった。
×ペアでやるなら席を固定しないと、隣に他の誰かが座らないことが多かった。
×あまり必要ないと思う。
×人見知りをするので、周りの人に声をかけられなかった。
×隣に人がいなかったときにつらい。
教員より
 前項および前々項の質問内容に関連しますが、今年度は教室の大きさが受講人数と合っていなかったために、みなさんの座る場所がばらばらになり、ペア練習するときに手近なところに他の人がいるとは限らなかったかもしれません。それでも、教科書で出てきたフレーズや解説したばかりの文法事項を使った短い対話練習を通じて、実際に使ってみることで身につくことが多かったという評価をいただいているのは嬉しいことです。特に、教科書がドイツと日本の文化・価値観の違いを扱ったものでしたので、教科書で出てくるフレーズがどれも日本文化をドイツ語で発信するときに使える便利なものばかりでした。みなさんの「ドイツ語発信力」も向上したことと思います。
 
2. 以下には、自由なコメントを書いてください。
7) ドイツ語についての質問や疑問があるとき、あなたはどのような方法でそれを解決しましたか?
コメント
・一年次のドイツ語の教科書を参照したり、インターネットや辞書を調べた。
・自分でとにかく調べた。
・教科書や参考書を読み直した。特に、一年次に習ったことを忘れていたので、一年次の教科書に戻って文法をやりなおした。
・参考書や授業中にとったノートを見たり、友人に聞いた。
・授業で直接先生に聞いた。
・インターネット上の文法解説サイトを見たりした。
教員より
 前期に重点的に活用したオンラインの学習支援システムを後期には活用できませんでしたので、フォーラムでの質問・回答の機会を提供することができなくて申し訳なく思っています。そのぶん、質問がある方は教室で授業終了後に質問をしてくれたり、電子メールでやり取りをすることができました。1年次に習った文法項目を含めて、再確認したいポイントを尋ねたところ、たくさんの意見が出て、みなさんが積極的に授業に参加してくださっていることを嬉しく思いました。それらについて時間を割いて説明するなかで、みなさんの理解度が高まっている様子を見てとることができました。よい機会をつくれたと思っています。
 今学期は、ドイツ語検定試験(独検)を受験(受検)された人もおり、検定試験対策自主講座を実施したことも初めての試みであり、大きな収穫でした。

 
8) この授業の良かった点、良い意味で印象に残っている点を書いてください。
コメント
・映像を使った授業が面白かった。
・ドイツ人にメールや手紙を書いて、返事が来て、普通では経験できないことを経験できた。
・授業冒頭の音楽を聴くのが良かったと思う。
・堅苦しくない雰囲気が好きだった。
・教科書だけではなく、様々な取り組みを計画してくれて、楽しくドイツ語を覚えることができた。
・映像や音楽、インターネットなど、教科書以外の素材も使ってもらえて、飽きずに授業に取り組めた。
・ドイツ人が授業に遊びに来てくれ、話ができたこと。
・成績評価がテストではなくレポートなので、がんばった分が評価されてよかった。
・授業で、基礎やわからないところがあったら、その都度一から教えてくれるのでよかった。
・クリスマスカードは最初は大変そうだと思ったが、やってみると楽しく、実際に返事がきて嬉しかった。
・先生の説明がわかりやすいこと。
・ただドイツ語の文法を勉強するだけでなく、不完全なドイツ語だけど何かを造れたり、残せたりできたのが印象的。
・検定試験対策をしてもらえたこと。
教員より
 音楽を使って授業のウォーミングアップを行っているのは毎年度のことで、これがこの授業のひとつの特徴でもあります。みなさんの時間割が、ドイツ語の直前に英語の授業が入っているようなこともあると思います。授業の冒頭で音楽を聴くことで、頭や耳をドイツ語の学習にスイッチする効果を狙っています。もちろん、みなさんからのコメントにもありましたように、歌詞の中から語彙や表現を学ぶことができるという面もあります。音楽やドイツ語文化圏を紹介するようなスライド・写真・動画などをときどき視聴することで、授業全体の雰囲気が堅苦しくなく、リラックスしてもらえたのではないかと思います。
 それから、ドイツ人留学生が授業にスポット参加してくださった取り組みは、初めての試みでした。今後、毎年度続けていければと思っています。日本に来ている留学生というのは、日本文化に深く関心のある方々ばかりですので、お互いがお互いに関心のある文化圏(私たちはドイツ語文化圏)について気軽に質問しあえるのが良いですね。私たちは、留学生のみなさんの日本文化に対する質問に答える用意をいつもしていなければなりません。
 クリスマスカード交換も、私の授業の独自の取り組みの一つで、自分の書いたカードが国際郵便でドイツに届けられ、それをドイツ人の方が手にとり、それに対しての返信を直筆で返してくれる、という経験は、自分ひとりでやろうとすると自分でペンフレンドを探したり、留学して現地で知り合いを作るといった行動を起こさない限りはなかなかできないことと思います。それを授業ではみなさんに広く体験していただきたいと願って行っています。

 
9) この授業の悪かった点、悪い意味で印象に残っている点を書いてください。
コメント
・教科書があまり進まなかったこと。
・教科書が終わらなかったこと。
・ペアやグループでの練習・作業がもっとあっても良かった。
・人数に比べ教室が大きかった。
・もう少し会話で使えるようなフレーズを知りたかった。
教員より
 教室の大きさ(人数に比べて広すぎた)の点は、学期が始まってから他の教室の空き状況をみて、手ごろなところが空いていればそちらに教室変更をすることで対応していきます。次年度以降、気をつける点として留意します。ドイツ語Uについては今後もPC教室を使いたいという希望もありますので、空き状況次第ではありますが。
 「会話で使えるフレーズをもっと知りたかった」というご意見につきましては、今年度につきましては提供できずに申し訳ありませんでした。今年度のドイツ語Uは「ドイツ事情を知る/異文化を知る」といったテーマを設定していました。2010年度のドイツ語Uは「旅行で使えるドイツ語/ドイツ語コミュニケーション」を扱いますが、みなさんはすでにドイツ語Uを履修済みですので、2010年度に(ドイツ語コミュニケーションを体験してもらうために)もう一度ドイツ語Uに参加していただくのは大歓迎ですが、取得してしまった単位がありますので二重には単位が出ません。単位うんぬんではなくドイツ語コミュニケーションを体験してみたいという方はぜひお越しください。単位認定というカリキュラム上の制約があり申し訳なく思っています。
 教科書があまり進まなかったことにつきましては、上で書いたとおりです。課題・宿題として扱った章(テーマ)を合わせても、教科書に収録されているすべての章について解説できたわけではないということにつきまして、みなさんからのコメントを大切に、次年度以降の指定教材の選択や授業進行計画に役立てていきます。

 
10) 後輩などこれからドイツ語を履修する人にこの授業の感想を求められたらどのように答えますか。
コメント
・ドイツの人とメールや手紙の交換ができるから楽しい。
・先生の説明もわかりやすかったし、いろんな異文化経験ができる。
・教科書を進めるだけでなく、映画なども見られて、変化のある授業。
・難しくない、厳しくない。
・ただドイツ語を勉強するだけじゃなくて、ドイツという国のことや文化についても学べる。
・語学の授業というと文法をがっつりやるようなイメージがあるが、この授業は違う視点からドイツ語を学べる。
・日常的に使えるドイツ語が学べる実践的な授業。
・役立つ授業。
・検定試験対策もしてもらえるので、ドイツ語の知識を深めたい人には合っている授業。
・形式的ではない面白い授業。
・授業スピードもゆっくりなので、ドイツ語が得意ではないけど好きだという人にもわかりやすくていい。
・自分で単語・用語を調べてノートやレポートにまとめたり、課題で問われているもの以上のことを自分で調べて書いたりすると評価してもらえるので、自分のやる気が何よりもだいじ。
 
 
(2010年03月01日更新)