授業評価 - 2009年度秋学期 ドイツ語TBB [再履修]

 
私が担当する授業の受講生のみなさんから寄せられた感想・提案・意見、それに対する私のコメントを公開します。
 
2009年度秋学期 ドイツ語TBB [再履修]
 
回答数: 37
教科書: 清野智昭 『ドイツ語の時間 ― DVD付き』 (朝日出版)
 
1. 以下、選択肢のうちから、自分の意見に近いものに○印をつけ、そう回答する理由やその他コメントを添えてください。
1) 教科書の内容は学習レベルとして適切でしたか?

  @はい・・・37
  Aいいえ・・・0
理由・コメント
○しっかり理解でき、満足感のあるレベルだった。
○教科書の内容が楽しかった。
○カラー刷りで絵も入っていて、見やすく理解しやすかった。
○難しすぎず簡単すぎずちょうど良かった。
○少し簡単すぎる気はするが、ドイツの実際の側面を知ることができる教材だった。
○会話テキストが長くないので日本語に訳しやすいし、その中に文法の重点が詰まっていた。
○DVD付きだったので、復習がやりやすかった。
教員より
 授業では到達できなかったのですが、第5課の病院、第8課の美容院など、普段は撮影がなかなか許可されないところに付録のDVD教材のために撮影したスキットが組まれているというのは、私が知る限り、実は国内ではこの教科書以外は存在しないはずです。それほど、ドイツの実際の様子を映像・動画で見て知ることができるコンセプトで作られたこの教科書はとてもよいものだったと思います。みなさんの感想も、この教科書選択について好意的なものばかりのようで嬉しいかぎりです。この一年間(あるいは半年)で身につけたドイツ語の感覚を忘れないためにも、ぜひ付録DVDをときどき再生してみてください。ちょっと大げさかも知れませんが、自分がドイツにいるような擬似体験ができることと思います。
 
2) 教員が配布した資料は、内容や分量、また読みやすさの点で理解の助けになりましたか?
  @はい・・・37
  Aいいえ・・・0
理由・コメント
○分かりやすくて、テスト対策にもとても役立った。
○授業の最初に聞いた歌の歌詞プリントがよかった。
○ドイツ語の音楽の歌詞のプリントで、単語や文法を確認できた。
○イラストや図式でイメージしやすい説明でわかりやすかった。
○非常に詳しく説明されている上に読みやすかった。
○格支配のプリントで、格の仕組みがよくわかった。
○前置詞のプリントはよかった。
○教科書の内容をプリントがうまく補っていた。
教員より
 この教科書は、場面ごとのコミュニカティブなドイツ語が題材に使われており、文法解説については教科書でも比較的詳細に載っていますが、さらに別冊で「文法補足集」が付いているというすばらしい教材になっています。ただし、いくら豊富な文法解説が整っていても、受講生のみなさんが苦手に思っているところを重点的に補足したり、教室(クラス)の雰囲気にあわせた練習問題を追加したりするのは、このような冊子による解説ではなく、担当教員の手によるものに勝るものはありません。その意味で、私も、みなさんの教室の雰囲気にあわせて、またみなさんの理解度にあわせた解説をするためにも、自作のプリントをいくつか作成しました。それを評価いただいたのだと思います。

 
3) 教科書を進める速度は良かったですか?
  @はい・・・33
  Aいいえ・・・4
理由・コメント
○じっくりした進度などでよかった。
○ゆっくりと確実に進んだので理解しやすかった。
○まずドイツ語の基礎を固めるという意味でちょうどよかった。
○少しゆっくりめな印象があるが、再履修クラスということを考えると妥当だと思う。
○ゆっくり進んだので、一年次にわからなかったドイツ語の仕組みがやっとわかった。
○速度は遅かった反面、そのぶん深く内容が濃かったのでよかった。
×過去形ぐらいまで進んでほしかった。
×やや遅いと思う。ただ、深く理解するためにはこれぐらいのスピードがよいと思う。
×もうちょっと先まで進んでも良かったのではないかと思う。
×教科書のテキストにストーリー性があったので、もっと先まで読みたかった。
教員より
 秋学期は特にドイツ人留学生を迎えての交流会やドイツ語圏のクリスマスを紹介する時間を多くとったこともあり、教科書の進み具合は決してスムーズであったとはいえないですね。その分、ひとつの単元を深く徹底的に学習して、一つのテーマについて習熟することはできるのですが、ある程度の数の単元を見なければ、より実践的な(多くの場面に対応できる)ドイツ語能力は身につかないわけですので、その意味ではもっと先まで進むべきだったかもしれません。そのぶん、ドイツ人を教室に迎えていっしょにドイツ語を使ったゲームを通して、コミュニケーションツールとしてのドイツ語を体験してもらえたのではないかと思っています。
 ひとつの授業で、いわゆる四技能(話す・聞く・読む・書く)をバランスよく習得することは容易ではないのですが、今年度はドイツ人留学生の協力のもと、教科書だけを使う授業とは違って、かなりバランスのよい授業が提供できたのではないかと私自身は感じています。ただ、「文法項目の習熟」という観点のみからいえば、たしかに教科書がもっと進んだほうが良かったということは間違いないでしょうし、「異文化交流」を盛り込むにせよ、「ドイツ語の基礎」をより多く・深く学びたいというみなさんの希望があることも肝に銘じておきます。
 
4) 教室の大きさは、ドイツ語を学ぶのに良かったですか?
  @はい・・・・34
  Aいいえ・・・・3
理由・コメント
○ちょうど良い。
○クラスの人数もちょうどよく、また教室の広さも人数に合ったものだった。
○黒板が見やすいちょうど良い大きさの教室だった。
○先生の声がよく聞こえた。
教員より
 教室については、まずまず高評価のようですね。否定的なコメントが具体的になかったのでわからないのですが、ちょっと手狭に感じられる向きもあるかもしれません。あと、アンケートでは問えていないのですが、教室前方に備えられている提示装置として一般的に大きく分けてスクリーンとプラズマディスプレイの2種類があると思いますが、みなさんにとって見えやすいのはどちらでしょうか。スクリーンはプラズマディスプレイよりも表面積が大きいですので、より大きな画を提示できる反面、窓からの光の加減で見えにくくもなりやすいです(プラズマディスプレイはその長所・短所がスクリーンのちょうど反対)。またご意見を聞かせていただければ助かります。

 
5) 授業の席の座りかたは、どのように座るのが学習モチベーションを高めると思いますか?
  @教員が座席を指定して、その固定席のままでいく・・・2
  A教員が座席を指定したとおりに座るが、ときどきその座席指定を替えてもらう・・・5
  B毎回、完全に自分たちの自由に座る・・・20
  C原則自分たちの自由に座るが、ときどき教員の指定に従って座ってみる機会も混ぜる・・・10
理由・コメント
A学習の効率ということを考えれば、学生の自由に座らせてはダメだと思う。緊張感がなくなる。
A隣の人と仲良くなる機会が増え、対話練習にも有効。
A学生同士の交流を図るとなると、机の配置そのものを考えたほうがよい(「コの字」など)。
Aせっかくの小教室なので、いろんな人と話せるほうがよい。
Bペア練習のときに仲良くなった人と座れるから。
B自分たちの自由に座りたい。
B視力に応じて前のほうや後ろのほうに座りたい位置があると思うので。
B仲のよい人と座れたほうが、積極的にペア練習できるし、わからないところも相談できるので。
Cいろいろな人と触れ合う機会もたまにはよいと思う。
Cグループ学習や小テスト等の際は座席を指定されたほうがやりやすい。
C私語があまり気にならなかったので、自分たちの自由で座りつつ、ときどき変化があると楽しいかも。
教員より
 この授業は、受講生の学年が一様でなく、2年生から4年生までの学年の人が混在していたという事情もあり、必ずしも席が近かったからすぐ仲良くなれるということではなかったかもしれませんね。そのため、あらかじめ知り合い同士で並んで座るということが好まれたのかもしれません。ときどきは席替えを目的としたゲームなどで席替えをする時間を設けてみることに新鮮味を感じてもらえそうだということはわかりました。来年度は試みに90分の中である練習時間だけは席替えをする、あるいは隔週で自由席―指定席を切り替えてみるということをしてみます。貴重なご意見をありがとうございます。
 
6) 授業中のペア練習は、その回数や練習内容の面で効果的でしたか?
  @はい・・・32
  Aいいえ・・・5
理由・コメント
○毎回ではなく、2〜3回に1回ぐらいの頻度でよい。
○声に出すことで自分がどこまで理解できているか確認になった。
○覚えたドイツ語をすぐに実践的に使えてみてよいと思う。
○実際に互いにドイツ語を使ってみて、発音や文法を確認しあえるのでよい。
○今までなんとなく読んでいた発音が、ペアで確認して指摘しあうことでよくわかった。
○ペア練習は効果がある。なので重要表現についてはもっと繰り返しやってもよいぐらい。
×回数が少なかった。もっとたくさん実際のコミュニケーションをしたかった。
×回数がそれほど多くなかったので効果はなかったと思う。
×人見知りの人にとってはちょっと辛かった。
教員より
教科書をゆっくりめに進めたぶん、文法(ドイツ語の仕組み)の解説にも時間をかけましたが、それと同時に、なるべくみなさんにもたくさんドイツ語の音声を発してもらおうと工夫したつもりです。教科書の性格として、題材(Dialog)のところはもちろんコミュニカティブなのですが、掲載されている練習問題としてはどちらかというと一人で考えて解答するというようなものが多かったように思います。毎回90分しかない限られた時間の中で、みなさんに「今日もドイツ語をいっぱいしゃべったなあ」と思ってもらえるようにするには、ペアやグループでの音読や簡単な質疑応答をしてもらうことが効果的であると考えています。ただ、その割りに、回数が思うように確保できなかったため、もっとたくさんドイツ語を話したかったというみなさんのコメントにもつながると思います。人見知りの方にとっては慣れるまでは乗り気になれないかもしれませんが、特定のよく話をする友達ができればその相手との練習を中心に考えてもらえればよいので、このペア・グループ練習をもっと効果的に授業に取り入れられるように工夫します。
 

2. 以下には、自由なコメントを書いてください。
7) ドイツ語についての質問や疑問があるとき、あなたはどのような方法でそれを解決しましたか?
コメント
・分からないかも…と思ったとき、毎回ちょうど先生が詳しく説明してくれる部分だったので解決した。
・教科書のわからない単語を独和辞典で調べたことが勉強になった。
・友達同士で相談して考えた。
・先生に聞いたり、配布してもらったプリントで解決した。
・辞書を利用した。
・市販の参考書を見た。
・インターネットを利用した。
教員より
実際のところ、このクラスはドイツ語をすでに半年ないしは一年間既習である人と、他大学から3年次編入で3年生のカリキュラムに沿ってこのクラスのメンバーにはなったがドイツ語そのものはまったくの初めてだという人とが混在していました。授業としては既習者のみなさんにばかり照準をあてるわけにいかず、まったく初めての人にあわせて丁寧に進めていくことを心がけました。そうすると、既習者のみなさんにとってはすでに知っているような内容も繰り返しの解説・練習にはなりますが、それがかえって、今まで分からないままにしてあったポイントが今になって見えてきた、ようやくわかった!というような声もいただいています。担当教員が変わると説明のしかたやアプローチも変わりますので、それもみなさんにとって良かったと思ってもらえているのかもしれません。また教員が同じだとしても使用する教材が違えば、また過年度とは違った授業の雰囲気にもなると思います。既習者のみなさんにもドイツ語の面白さやドイツ語文化圏の異文化体験を、改めて真っ白な気持ちで知って吸収してもらえたと感じています。

 
8) この授業の良かった点、良い意味で印象に残っている点を書いてください。
コメント
・先生手作りのプリントがあるところ。
・重要なところは板書だけでなくプリントを作って配布してくれるところ。
・文法・文章構成・会話・聞き取りといろいろな技能をできた点がよかった。
・文法ばかりでなく、文化面も知れたこと。
・歌や映画、ペア練習など、様々な工夫で授業を面白くわかりやすくしていただいた。
・先生の解説プリントと解説のしかたが非常にわかりやすかった。
・実際のドイツの写真や映像、音楽が印象に残っている。
・楽しく明るい雰囲気のクラスで、みんなもやる気があったと思う。
・ドイツ人のゲストが来てくれたこと。生のドイツ語が聞けたこと。
・ドイツ人に直接グループで質問を作って話しかけることができたこと。
・教員が意欲に満ちていた点。
・ドイツ語の仕組みをしっかり教えてもらえたことで、なぜ語学の授業が大切なのかがわかったこと。
・ずっと苦手だった前置詞や冠詞の仕組みがわかったこと。冠詞の使いかたは英語でも活かせそう。
・ドイツ語が去年より好きになった。
・教えかたがうまい。
・授業の進めかたや教えかたが、これまで習ってきた語学の授業の中で一番よかった。
教員より
音楽を使って授業のウォーミングアップを行っているのは毎年度のことで、これがこの授業のひとつの特徴でもあります。みなさんの時間割が、ドイツ語の直前に英語の授業が入っているようなこともあると思います。授業の冒頭で音楽を聴くことで、頭や耳をドイツ語の学習にスイッチする効果を狙っています。音楽やドイツ語文化圏を紹介するようなスライド・写真・動画などをときどき視聴することで、授業全体の雰囲気が堅苦しくなく、リラックスしてもら えたのではないかと思います。
 それから、ドイツ人留学生が授業にスポット参加してくださった取り組みは、初めての試みでした。今後、毎年度続けていければと思っています。日本に来ている留学生というのは、日本文化に深く関心のある方々ばかりですので、お互いがお互いに関心のある文化圏(私たちはドイツ語文化圏)について気軽に質問しあえるのが良いですね。私たちは、留学生のみなさんの日本文化に対する質問に答える用意をいつもしていなければなりません。
 「なぜ語学の授業が大切なのかがわかった」というご意見は、これほど嬉しいものはないですね。つまり、ドイツ語・日本語・英語など言語が違っても、すべて人間が話し理解するものである以上、言語には何か根底に共通の仕組みがあるのではないかということ、それを知ることで、人間言語の面白さに気がついてもらえたということでしょう。言語がいかに論理的に組み立てられ、それを人間が頭でいかに瞬間的に処理できる能力を持っているかということを考えると、みなさんの論理的思考能力は語学の授業を通してかなり鍛えられて備わってきていると自信を持っていただいて良いと思います。

 
9) この授業の悪かった点、悪い意味で印象に残っている点を書いてください。
コメント
・周りの人と対話練習のとき、仲良くなった人ができるまでがたいへんだった(人見知りなので)。
・知り合いがいないと(できないと)ペア練習ができずに孤立する。
・時々、教科書の進み具合が遅いと感じることがあった。
・文法練習問題をあまりしない。
・授業のペースが速い。
・授業の進みかたが遅く、逆にそれが苦痛に感じたことがあった。
・出席をとるのを時々忘れていること。
・全体発声のときに声がまったくといっていいほど聞こえてこないグループがあったこと。
・平気で遅刻してきて授業のテンポを乱す学生がいたこと(一定時間で鍵を閉めて締め出すとよい)。
・注意されても私語をする人や寝ている人のいびきが気になった。
教員より
みなさんのコメントを集約すると、一つには授業の進めかた(ペース配分)に関わるものと、もう一つには教室を勉強する雰囲気に保つための授業運営に関わるものに分けられそうです。出席を時々取る時間を確保できなかったことがある点については、出席点を平常点の一部として換算すると宣言している以上は、毎回きちんと取らないといけなかったと反省しています。
 授業のペースが遅かったという点については、上でコメントしたとおり、まったくの予備知識なしで履修されていた人もクラスに混じっていたという特殊なクラス構成事情もありました。既習者と初習者が混在しているクラスでいかにテンポよく教科書を進めるかはたしかに教員の技量が問われるところですが、気をつけたことは、決して進度が早くなって、「形だけドイツ語文法を一通り終えた」ということだけにならないようにということです。「教養知識としてドイツ語が少しわかる」というのも到達点の一つではありますが、みなさんには「ドイツ語をちょっとかじった」という程度ではなく、実際にドイツに旅行などをしたときに自分のドイツ語で料理を注文したりして「自分のドイツ語が現地の人に通じた!」という喜びを感じていただきたいので、コミュニカティブな練習に時間を割き、「身の回りのことや簡単なやり取りならできる」というのを学習到達目標に設定していました。到達目標はシラバス(講義要項)にも書いていますが、教室できちんとみなさんに説明する必要性もみなさんのコメントで教えていただきました。
 授業の雰囲気を乱す人がいたという点については、こちらでみなさんの顔と名前は把握していますので、成績には平常点(授業態度・授業への参加積極度)として反映はしてあります。寝ている人は90分何も学ぶことができなくても自己責任だという考え方もありますが、授業料を払って授業に参加している以上、何も学んでもらえずに帰ってもらう人がいるのは教員としては不本意ですので、注意は心がけました。ただ、こちらも真剣に説明するところは全力でやっていますので、正直、いびきまでは耳に入りませんでした。対策としては、授業の途中で席替えをしたり、立ち上がって体を動かしてペア練習をするなど、一息入れられるタイミングを設けることを考えています。遅刻者の扱いは、たしかにもっと厳格にしたほうが良さそうです(鍵をかけて閉めてしまうのはやりすぎかもしれませんが、少なくとも教卓側のドアは閉めたいですね。遅刻してきて、説明をしている教員の目の前を平然と横切って着席するのは、教員にとっても、また教員の話を真剣に聞いてくださっているみなさんの注意を削いでしまうという点でもよくないことです)。

 
10) 後輩などこれからドイツ語を履修する人にこの授業の感想を求められたらどのように答えますか。
コメント
・先生が優しく、丁寧に教えてくださる。わかりやすい授業。
・説明がわかりやすい。
・ドイツの歌を聴いたり、映画を見たりして、言葉はもちろん文化や歴史も知れる授業。
・授業の雰囲気がとてもよい。
・やりがいがある。ドイツ語が好きになる授業。
・テキスト上のドイツ語だけでなく、視聴覚教材で生のドイツ語を使って学べる。
・学生の理解度に合わせてペースを考えてくれる授業。
・高校までの英語の授業と違って、主体的に考えれるので大学生らしい勉強ができる。
・ドイツに行きたくなる授業。
 
 
(2010年03月13日更新)